それでもワインが飲みたい

土日更新の脱力定期ワイン便です

Volnay V.V.2019(Bernard et Thierry Glantenay)


ヴォルネイ(グラントネ)

あくまで個人の感想ーですが、最近の自分自身を省みても思うのは多くの人が某SNSに疲れてきているのではないかー?と思うところがあります。イーロンマスクが某スタグラムは嫉妬増幅器だと言っているのをどこかで見たのですがなかなか確信をついてきているのではないかと思う人もいるのではないでしょうか?結婚、子育て、年収、キャリア、美食、肉体美、整形美、旅行、人間関係コネクション、パリピ、資産、そして希少な酒など自分の傾向を掴んだありがた迷惑なアルゴリズムがありとあらゆる自分に持ってない物を自分自身にgiftとして降り掛けてきてくれます。笑
かつては全てとつながりどこにいるか一瞬で全ての人と共有する世界をユートピアと考えていた時もあるはずですが、いざそうなってみるとデストピアーとまでは言わなくても少しずつしかし確実に精神疲弊してきている状況を考えると何というパラドックスなんでしょうか。今1番価値があるのはもしかしたら居所不明で正体不詳ながら現れる時には現れて風のように去る人なのかもしれません。そう言った意味でも旅は時に何か大事なことを示唆してくれる時があるように思います。もしかしたらスピードは人の大事な物を奪っていくのかもしれません。

閑話休題

個人的にここ最近買える時にしっかり買っている作り手になります。
ベリーやチェリーの小粒な赤系果実、強くないカシスリキュール、オレンジピールのニュアンス。強く主張はしてこないものの艶と品のある柔らかい香り。味わいも強くすぎない赤系果実から口に含むと中心にエネルギーを感じるような液体、穏やかながら伸びのある綺麗な酸。液体が少なくなると小粒の果実が実り出してグラス内で香りが膨れて香りも味わいもクリアーになって花がさきます。閉まってきているタイミングなのかポテンシャルの高さゆえなのか?とは言っても系統としてはエレガンスに流れていっていると思います。
18VTの方が分かりやすく要素が出ていてなめし革的な香りもありました。飲むタイミングによっては甘いと感じる人もいたようですが当方が飲んだタイミングはリリースしたてのドンピシャでかなり良かったように記憶しています。まぁ、一級の畑の葡萄が半分くらい入っているのでかなりお買い得品であることには間違いありません。
とにかく19年はリリースしたてからかなり美味しく飲めることを考えるとセラーで熟成させるなんて考え方はスピード重視の今の時代には時代錯誤なことなのかもしれないなどと思ってしまうのでした。

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