それでもワインが飲みたい

土日更新の脱力定期ワイン便です

Volnay 1er Clos des Chenes2016(Reyane et Pascal Bouley)

ヴォルネイ クロデシェーヌ(レイエンヌ エ パスカル ブーレ)

これはQさんの言葉だったと思うのですが、ワインを選んでいるのではなく、ワインに選ばれているのであるーという印象的な言葉があるのですが旅をしていると同じような心境になるようなことがあります。どういう事かというと、日程的に難しくどんなに難しい場所にあっても行けるところには行けるし、比較的容易に行けるはずなのに何度その土地に行ってもその場所にたどり着けないということがあるからです。個人的にはバルセロナに何度行ってもグエル公園にはいけてないし、ポルトガルリスボンなどは初めてきたにもかかわらずそこにいたかのように全てがスムーズに行ってしまったり。日本的な考えではご縁や縁起となるのでしょうが、どこまで行っても出会えないものには永遠に出会えない事を教えてくれるのも旅なのでした。

閑話休題

赤というより朱色の果実、ヨード、少し湿った黒茶の土、全房系の香りもほのかに漂います。感じようとも思えば粘土っぽい感じもしなくはないかもしれません。わかりやすく果実が押し出してくるというよりはしみじみとした佇まいのある香りです。自然派の括りみたいですが、危うい”ナチュール”感は皆無です。
味わいも朱色の果実に果皮と全房の苦味が混ざったテイスト。口の中で空気を含ませると赤いチェリェシュな味が顔を出してくれますが、トーンの高い高域まで続く赤い伸びやかな果実というよりはしっとりと落ち着いた味わいに収束していきます。3日目には全てのエレメントが溶け合ってなかなかいい雰囲気になってきたところを見ると当然ながらまだまだ瓶熟で発展しそうです。派手さはないながらこのクリマは特有の落ち着いた艶がありますね。価格も著名な生産者の20年のACブルゴーニュより安いです。
ということは私はACブルゴーニュしか買えなくなったってことですね。ま、素晴らしいACブルとご縁があるように精進の日々を送るだけです。笑

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