それでもワインが飲みたい

土日更新の脱力定期ワイン便です

Santenay 1er Clos des gravieres Blanc2018(Hubert Lamy)

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サントネイ クロ デ グラヴィエール ブラン(ユベールラミー)

日本での18VTのリリース直後からの瞬殺完売ぶりをみると日本での愛好家の評価はほぼ確立されてしまったのではないでしょうか?
熟成前酸化というものが叫ばれるようになって久しいですが、その対策のためかかなり還元的に作っていますし、酸化耐性もかなり強いと思います。白はコルクもとてつもなく長い。ただ個人的にずっと考えていた事なのですが、これだけ時代が早く進んでいるのでワインの瓶内熟成だって早くなっちまうのではないかーとややオカルティックに(やや神秘的にという意)考えてしまうこともあります。この熟成前酸化問題は畑の強さや温暖化、バトナージュなど考えればキリがないですが1番は
ブルゴーニュ 正しく使おう 亜硫酸(笑)
だとあくまでも個人的には思っていますが、世の中そんな単純でない事も知っています。それを抜きにしても、世界はもう何もかも待てないし待たないというのは自分自身の生活を省みても思うこと。しかしよくよく考えて見ると、どんなに積極的に生きてみたところで人生の大半は待つ事で形成されるのではないでしょうか? そう思うと古参の方々が、この作り手に期待するのも頷けます。
端的に言ってしまうと、以前よりリリース直後から外交的ではあるものの、特にラミーの白に関しては、すぐ開けて美味しくわかりやすい作りはしてないと思います。cuvée も多いので全てがそうだとは言いませんが、飲んだ事なく人気にあやかって買った人は驚いてしまうのではないでしょうか?
このボトルも最初はフリンティーで還元気味。それでも低域、中域、高域、超高域とスレンダーな果実の香りが品よく立ち上がります。グラス内で1時間すると漸くそれが溶け合い蜜になる感じでしょうか。味わいも品の良いスレンダーな果実とミネラルが伸びて行きます。17VTより密植具合が上がった為か濃いとは違う凝縮感があります。2日目も酸化のニュアンスはほぼ無く変わらないです。
情報は瞬時に世界中に回ってしまうので人を出し抜くなんて芸当は当方には不可能ですが、パリピの方々を横目で拝みつつ 笑 もう少しゆったりこの趣味もやっていこうとこれを飲みながら考えていたのでした。