それでもワインが飲みたい

土日更新の脱力定期ワイン便です

Pommard 1er Chanlins 2013(Porcheret)


ポマール レ シャンラン(モンテリー ドゥエレ ポルシュレ)

香りは熟成香、干し肉、雨に濡れた様な赤い熟れた花、奥から黒系果実、ブラックスパイス。
味わいは初めは酸とミネラルしか感じられず悪しき13年の炸裂かーと思ったのですが、ヴァイオリンが鳴り出すようにゆっくりと果実が起き上がってきて調和を取ります。驚くべきはこの地にして液体が超絶にスムースで何ら引っ掛かりなく終始流れていきます。余韻は酸とミネラルで奏でていく感じで単調ながらクラス相応。
やはりこのビンテージは果実の線は細いものの酸がビシッとキマっていてミネラルと酸を主体としながらそこに果実が追いついてくるという印象で、15のような分かりやすい糖度高めの果実主体ではないです。個人的には08の赤より全然好みかなー。
2日目は黒系果実のボリュームが出てくるもののクラシカルで冷涼な酸が全体を堕落させることなく厳しく纏め上げる飲み口。芳香性は低下。
13年はエレガンスにまとまっていて個人的経験としてですが黒く沈んでいるワインにほぼ出会ったことはないのがいいですね。ただ飲み頃の判断は難しく基本果実味は細いので熟成香が少しでもダメな人はもっと早く飲んでおけばと思うかもしれませんし、もう少し我慢すれば甘みが出てくると思う人もいるかもしれません。このワインに関してはクラシカルで酸も豊富なためこの状態が比較的長く続くのではないかなと思います。
ビオ的でもなければ開けて早々に美味しい今風のブルゴーニュではありません。

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