フィサン(ベルトージェルべ)
オフビンテージにうまく作る作り手というのがいて、自分が飲んでいる作り手としてはここなどそうだと勝手に思っているのですが、彼女自身多分狙ってるのではなく、オフビンテージが普通のビンテージの時に感じる余計な力強さがうまく出せずに?もしくはいい具合に中和されて結果いい方向にいっちゃってるなぁなどと穿った見方をしています。よって20年VTは怪しさ満載でどんなにワイン屋がうまいセールストークをしてもオールスルーと決め込んでいます。笑 その代わりかなり悲惨な21年は逆にちょっと楽しみで、実際強くない17年はジャヴレ、フィサン方面のワインは悪くないと思っています。19年も1年おいてかなり透明感が出てきておいしくなったという情報も聞いているのですが、いまいち信じられてません。苦笑
実質のデビュー作である本拠地ワイン。
香りはピークを超えた真紅の薔薇、熟成から来る淡い甘草、セミドライトマトの甘味、少しのハーブ。味わいも熟成由来の甘みが穏やかに口内に広がりながらこのVTの酸味とうまく融和してきている状態で液体はシルキーになりつつあります。元々強いビンテージでないのも影響してか果実味で飲ませるタイミングは終了しているものの液体の質感と口に入れた時のテクスチャーがスムースな為、この状態のワインが嫌いな人はそんなにいないのではないかなという佳酒になっています。酸味を考えればまだまだ持ちそうです。タイミングが良ければ更に香る感じでしょうか。流石に13年はもうないので次は17年を試してみようかなと思います。