それでもワインが飲みたい

土日更新の脱力定期ワイン便です

Bourgogne Aligote 2017(Marius Delarche)


ブルゴーニュ アリゴテ(マリウス ドラルシェ)

ある飢えた狐が葡萄棚から葡萄を手に入れようと思いましたが手に入れることが出来ませんでした。そこを立ち去りながら一人言を言いました。
(あれはまだ熟れてない)
一般的にこのエピソードは負け惜しみー、もしくは自分の力不足で物事がうまく運ばないにも関わらず別の口実をつける、と理解されていますが我が学問の師はこの狐は幸福の秘訣を知っているように見えると喝破します。つまり、、、
"手に入らないものは大抵必要のないものだ"と。
一見すると曲解しているようにも見えますが分からなくもないと思ってしまうのは、年齢を重ねるに連れて、必要な物を手にするより不要な物を持たない方がはるかに大事になると思ってくるからではないでしょうか?またそれは意外と難しくもあります。


閑話休題


テクニカル情報
 ペルナン=ヴェルジュレス村内の区画で0.2ha。石灰質土壌。平均樹齢15年。50%をステンレスタンクで、50%を2~4回使用樽で醸造し、12ヶ月間熟成後にブレンド

香りは檸檬、ライム、白灰色の石、シークワァーサー、時間経過でグレープフルーツ、青リンゴ、少しの蜜に熟成からくると思われる粘性を感じさる香りがあります。
味わいもファーストアタックはアリゴテらしい柑橘系に舌先が反応するのですが、良し悪しはともかく中盤以降に適度なボリュームでやや粘性を持った黄色い果実が膨らみ、そこから酸味が伸びていってのフィニッシュ。鼻腔の抜け感に樽を少し感じるかもしれません。ま、正直香りも味も何も文句は出ないです。
というのもしばらく前に飲んだペルナンの赤もなかなか悪くなかったですがこのアリゴテも要素を感じさせつつくどくないし、水っぽさ安っぽさ皆無でなんといっても税抜ながら2300円!!季節的に暗闇常温放置で開けているので冷えていたらもう少しタイトに感じるかもしれません。
初日の残りを冷蔵庫に入れて2日目、酸化の気配は全くなく、レモンに石のミネラルが突き刺さる味わいでした。
あんまこういう出物も無くなってきたけど、たまにこういうのがありますからね。アリゴテ嫌いも確実に飲めると思いますし懐深いなぁーブルゴーニュ。と思ったら昔とはいえパーカー四つ星なのね〜。当然代替わりしてスタイルも違うでしょうけどね。


写真は仮想現実の世界ですが信じるか信じないかは貴方次第です。笑

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