それでもワインが飲みたい

土日更新の脱力定期ワイン便です

M-S-D Trilogie 2019(Hubert Lignier)


モレサンドニ トリロジー(ユベール リニエ)

やはりLamy の20年はとんでもない価格になっていて以前から買って保有していた方はおめでとうございます、という状態になりました。まぁ、例えは悪いですが売れないグラビアアイドルや歌手をずっと応援していたら何かの拍子に爆発的に売れて嬉しい反面、ちょっと寂しさもあり俺からは卒業したか…みたいな謎の感情に包まれる感じでしょうか。(俺だけ?笑)
これからも買うべきかどうか?悩んでいるのは当方だけではないはず。(もはやブルゴーニュワイン自体においてそういう状態ですよね)そんな中、モンテーニュの本の中にあるこんな言葉が目に入ってきました。

「なぜ、たっぷりと食べた客のように、人生から立ち去らないのか」

これは人生においての言葉ですがその人生のところに別の言葉を当てはめてもいいのかもしれません。お腹いっぱい美味しいものを頂いて大満足、テンション爆上げあざました〜ペコリンコ!とレストランを出る時のように立ち去る事、立ち去る心構えが必要という事なんだろうと思います。

綺麗に飲んで然様なら。遊び尽くしてこれにて御免。

個人的には"悟り"というより"誇り"に近い感覚でしょうか。煩悩故に立ち去れない気持ちもよーくわかりますけどね。笑 

閑話休題

香りは赤、朱色の果実、鉄、赤身肉、黒胡椒、淡く酸味。芳香は強くないものの色々な香りが混ざり合います。時間経過で透明感が出てきてクリスタル的な艶を感じます。
味わいは冷涼感がありながら果実の重さと密度があり、赤い果汁エキスの濡れ感とミネラル、少しの樽を感じさせながら果皮のビターな苦味が喉奥まで伸びていき、余韻はとても長く感じられます。現状硬いと言うよりも要素が外に出れない状態ながら、出てきている旨味だけで飲ませてしまう力があります。香りだけ言ったらモレというよりはヴォーヌロマネ的な印象を受けますが、時間経過によって変わってくる印象もあり飲むタイミングと感じるとる人によって変わってくるとる思います。2日目は飲めず3日目は、香り味わいともにやや重く沈み樽が浮くような印象、、ここまでか?と思った4日目はタンニンが目立つようになるもののクリアーな印象に戻しフィニッシュ。ポテンシャル飲みながら全開になったら悪くないと言うことは容易に想像がつきます。

というわけで広域も何度か開けているのですがボトル差はあるものの、〜特に香りにおいて〜 味わいは広域にしては明るく目の詰まった赤果実エキス系でやはり水準は高いと思います。各要素と将来性は当然村名に軍配が上がりますが、今飲むなら広域の良さが鮮やかに光ると思います。初日イマイチと思ったら翌日に試すのがいいと思います。

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