サヴィニー ラヴィエール(トロ ボー)
音楽でも車でも美術でも小説でも料理でもワインでもある程度知識を深めていけば自分の好みの傾向と言うのが意識しなくとも出てしまうのは仕方がない事だと思います。批評をする言葉はうっかり鋭くなり、許せる範囲は狭くなる。ストライクゾーンなど針の穴のようなものになってしまう。しかしながらこれは全てにおいて言えると思うのですが、批評する側より何か(仮にどんな粗末なものであろうが酷評されようが)作る側の方が確実に幸せだろうと言う事。
その作る側の幸福感が自分の感性を通じて少しでも感じるような1本に出会えたら、それは熱い叫びとなるのか甘い囁きに変わるのかなどと思う年の瀬であります。
香りはやはり赤系果実主体、シャンシュヴレと比較すると芯がありドライ。飲んだ時の印象は硬いと言うより少し強目(濃いと言う意味ではないです)と言う印象。
味わいも透明感のある赤系果実、白い岩、ピンと張りのあるミネラル。こちらもやや強めに感じます。ここまで来ると好みの問題で今飲むと言う前提で果実の濡れ感と柔らかさを求めるならシャンシュヴレ、芯のある果実と硬質感と求めるならラヴィエールと言う感じでしょうか。
両方とも少し買ったので将来の熟成が楽しみです。