それでもワインが飲みたい

土日更新の脱力定期ワイン便です

R Barrique V.d.F. Vinifie par Junko (Domaine Christian Binner)


ヴィニフィエ パー ジュンコ(クリスチャン ビネール)

今日は手短に。
最近シャルドネ、アリゴテ以外の白ワインを集中的に飲んでおり、なんだか楽しくなってきて(笑)調子をこいてこんなのを購入してしまいました。
人間、調子がいい時というのは謙虚に生きているつもりでも、なかなか自分がコントロールできなくなってしまうというのは娑婆で生きる誰しもが経験してしまうのではないでしょうか?
これを飲んでみて、君子危うきに近寄らずとうっすらと呟いてしまう自分がいるのでした。苦笑

といっても、"あくまで個人的には"ワインはそこまで酷くないです。白ワインのナチュールに対して許容範囲が広いのも理由だと思います。
激しい揮発酸とまではいかないものの独特の温かみのある太めに感じる酸、あけたては少しの微発砲にリースリングとは分からない果実はどうしてもアプリコットが支配的。人によっては豆をすぐに感じる方もいるようですが、当方の豆センサーは動作不良の為か感性が低いからか感じられず。
2日目に色をみてサンスフルの魔法を感じた次第。
基本的にワインはダメになっていなかったのでそれで十分立派かなと思います。あんま手短じゃなかったかな。

I think I hear your whisper loud.

自分の基本に戻りなさい。

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Saumur Blanc2021(Guiberteau)


ソミュール ブラン(ギベルトー)

ブルゴーニュを飲み進めていくとそのVTの天候から来る全体の収量や専門家がつける出来の良さというものも気になってくるものなのですがロワールなどはどうなのでしょうか?一応VTチャートはあるもののあまり気にしたことはありません。

この21年物ですが、20年と比較するとボトル差と飲んだタイミングを差っ引いてもとてもタイトであくまでミネラル主体の液体になっています。そこから白い花や黄色く始めたようなフレッシュな果実の香りに品の良い樽香。味わいもやはり果実云々というよりミネラルとシャープな酸味主導でそこから果実が後追いで乗ってくるような印象です。最近の生ぬるいアリゴテよりよっぽど酸がたっています。笑 2日目も液体自体の柔らかさはでましたが基本路線は変わらず。当然ながら酸化耐性もバッチリです。
意外にブルゴーニュにも近いので飲んでみると違いもあり楽しいですね。

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Bourgogne Blanc2013(Hubert Lamy)


ブルゴーニュ ブラン(ユベール ラミー)

前回飲んだのが3年半前。その時はあまりのミネラル水ぶりに

"まるで成長してない"

という漫画slam dunk安西先生の言葉を思い出してしまったくらいなのですが、笑 果たして今回はどうでしょうか?

香りはやはり依然としてタイトながら白果実やうっすらと柑橘系の香りが立ち上がります。以前よりほぐれてきている印象。
味わいも酸がビシッとキマッていますが流石に3年ほど前のミネラル水は脱しており、果実も幾分感じます。余韻もワインのスケールもクラス相応だと思います。
まぁこの銘柄もラスト1本になってしまいました。4日目が1番良かったことを考えるとまだまだ持ちそうです。ということで最後は引っ張れるだけ引っ張ってみたいと思います。
因みに21年のACブランは50%が格上畑の葡萄とのこと。それが事実であればコスパが1番良い銘柄になりそうです。

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Saumur Blanc2020(Guiberteau)


ソミュール ブラン(ギベルトー)

こちらはこの作り手のエントリーキュヴェ、さていかに。 

香りは火打ち石、カリン、淡く蜜と樽、白と薄い黄色の花、気品はエントリーキュヴェから兼ね備えています。
味わいもダレない引き締まった果実ながらシリアスになりすぎていないところがエントリーキュヴェとして秀逸。当然ながらBrezeに見られる隙なく緻密に散りばめられたクリスタル的ミネラルまでは及ばないのですがこれで十分この作り手の力量はわかると思います。
仄かな甘さを感じさせながらタイトな酸味を引き連れて口内で長めの余韻。
うーむ、これで十分満足度が高い。

情報によると関東では酒屋に卸すよりもレストラン、ビストロなどに多く卸しているらしくフランスから国内インポーターへの割り当ても年々減っている状況の様で入手難ブランになっている事だけが本当に惜しいです。

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Saumur Breze2019(Guiberteau)


ソミュール ブレゼ(ギベルトー)

さてこの時期にいつも書いているLamyですが、個人的にここからのLamyが今のフーリエの様に何となくダラダラと行くのか(失礼!)神格化していくのか興味があるところです。
ラミーについては超密植と言う誰もおこなわない道をいっており、その行為が味わいに転換される前からしっかりと批評と望みを託していたのはロマネさんと一部のワイン屋位でかれこれ10年くらい前になるでしょうか。
自分はと言えばー、確かに10年前はまだ安かった(多くのワインが)、ただ自由にできる金が少なく買えなかった。今は金にさほど不自由さを感じることは無くなった、しかし高くなりすぎて買えなくなった。ただそれだけの違いにすぎません。笑(正確に言うとそこまで出して買いたくないというのが正しい)
ただ、一つの教訓として言えるのは、大衆人気から離れた孤高の推奨銘柄は多くの人に真面目には受け取られず、概ね無反応に終わります。

と言うことで単勝1.1倍のブルゴーニュブラン達を横目に末脚をためているこちらの白ワインにポツン◎をつけたいと思います。

香りはー、と全て書いたのですがそんな事が野暮天と感じ消しました。
言える事として妙なナチュールワインが品種と土壌を正体不明なものへと破壊してしまうとしたら、このワインは品種と土壌を正統的に超越した、と言って良いかもしれません。とことんまでに削ぎ落とされた酒躯にはエナジーと魂が宿っています。

語りかけてくる果実は饒舌か寡黙か
散りばめられたミネラルは正統か異端か
感じる余韻は永遠か瞬間か
自身の態度は誠実か寛容か


運良く手に入れられた方は、さぁ夢を見よう。

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Bourgogne Aligote2021(Michel Noellat)


ブルゴーニュ アリゴテ(ミッシェル ノエラ)

なんだか気がつけば1月も最終の土日で今年も既に12分の1が終了しようとしていてトーマスマンの小説ではないですが、1週間位の療養予定のはずがうっかり7年近く経っていたみたいな感覚はきっと自分だけではない様に思うのですがどうでしょうか?


閑話休題


香りはレモンなど若い黄色い柑橘、白色の岩、うっすらと蜜、時間経過で白い花などが浮かびあがります。
味わいも尖っていないもののアリゴテ特有の酸味主体に淡い黄色い果実が乗ってくる感じで終始だれることはありません。口に入れて中盤くらいのところで液体の要素が中抜けする様な感じはあるのですがまぁ、このVTにして3000円以下なので文句はあまり言えません。ボトル差もあるかもしれないのでまた試してみたいと思います。

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Bourgogne Pinot noir2021(HUDELOT BAILLET)

言葉は悪いですが17年辺りを最後に理解不能になり買うのをやめてしまった作り手です。14年はバランスが良く個人的になかなか好きだったのですが、それから年々濃くなり15→16→17と年々濃くなるACブル三部作が爆誕。エレガントに流れたはずの17も濃ゆくとりあえず買い控えていました。
で、なんでお前再び買ってんじゃー?と言われれば価格が安いから買ってみた。と言うどうしょうもない理由です。笑
で、今回飲んでみてやっぱなという感じでした。初めに言っておきますがVTの影響もあってかあまり濃くはないです。
香りは、還元からくる少しの煙がまず上がるのでモヤモヤ感があります。それが何故か妙に懐かしく遠い目をしてしまう。笑 ブラックベリー系の黒系果実にそこから顔を出す様に梅、チェリーの赤系果実。
味わいも香りに対して甘味の印象が残るのは自分が身構えているからでしょうか?酸もありますが強くはないです。
2日目は香りのモヤ感が取れて艶が出てきます。赤い花、赤と朱色の果実、ピンクの薔薇などが出てきて悪くないですが、味わいが単純になってしまい赤系果実と果皮(苦味はない)、そこにやや甘さが入り抑揚がなく終始平坦になってしまいました。余韻も短め。それでもボルドー好きや最初ブルゴーニュを飲む人には絶妙なところをついてくる入口のような気もするのでこれが好きな人がいるのも頷けます。散々なこと言ってしまいましたが、自分も昔は好きだったしかなり飲んでいるはずです。モンテーニュの言葉を借りれば人間とは驚くほどに空しく、変わりやすく、移ろいやすい存在と言うことです。笑
そう考えると好きな味筋なんて変わりますし、(飲み続ければ好き嫌いはともかく良し悪しはわかってくる)ワインなんて知らない誰かの画像的”あなたウケ”で愉悦を得るのではなく、誰も相手にしてくれないけど、今ここで感じるとことんまでの”わたしウケ”で耽溺していきたいと個人的に思うのでした。

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